心理士カウンセラーのブログ
Psychological counselor Weblog
【子どもが本音を言える親子関係】
2023.12.15
自己肯定感が満たされている子どもは
自分のことを大切にできるだけでなく、
他者のことも受け容れることができます。
さて、ここ数年の傾向ですが、
家族やお母さんお父さんに対して
本音で悩みを話すことを避ける生徒が
増えています。
「学校のこと」
「お友だちとのこと」
「思春期のプライベートなこと…」
等々、いろいろあると思います。
本当はお母さんお父さんに話を聞いて欲しい
色々と相談にのって欲しいと思いつつも
デリケートな時期であれば、
親御さんにはなかなか相談できないのです。
今回は、子どもが本音を言える
親子関係についてご説明いたします。
《共感と積極的傾聴》
さて、子どもが親御さんに
何でも本音で話せるようになるためには
まずは親御さん側の「共感」が必要になります。
子どもの経験や感情に
心から共感を示し、理解する。
仮に共感できないような内容であったとしても
まず一度、子どもの考えや気持ちを
そのまま受け止めるのです。
また、子どもが話をしている時に
話をさえぎってはいけません。
まずは、全部聴くのです。
批判してもいけません。
全部、受け止めるのです。
もし、
話の途中で意見を求められたのであれば
「あなたはどう思うの?」
と聴き返してみましょう。
では、親に話している時に
子どもが親に求めているのは何か?
これは一言でいうと“無条件の愛”です。
「学校で嫌なことがあった」
と話してくれれば、
「そうなんだそれは辛かったね」
とまずは辛い気持ちを受け止める。
そして「学校に行きたくなかったら、
無理に行かなくていいよ。
転校したっていいし
高校から再スタートを切ってもいいよ。」
「でも学校に行きたいなら二度と同じことが
無いようにお母さんが先生と話をするからね!」
と子どもを守り抜く姿を見せてあげてください。
子どもは親に心を開示するとき
「弱いからダメなんだぞ!」と叱られたくて、
親に相談をする子は一人もいません。
親に守ってほしいから子どもは親に相談します。
子どもの悩み事をこのように受け止めてあげると
少しずつ子どもは親に相談をするようになります。
お子さんの気持ちを受け止めたうえで
親御さんは学校に足を運び
我が子がしんどいと思う今の環境を
先生と相談し解決策を見つけると
学校に行けるようになってきます。
《オープンコミュニケーション》
誰でもそうですが発言したことに対して
否定されたり叱られたりすると
その後一切、口を利いてくれなくなります。
特にデリケートな話題については
意見を述べてはいけないのです。
そして、その時の子どもの気持ちを推察し
代弁してあげるのです。
また、話を話題の核心にもっていくときは
子どもと親御さん自身との
境界線を尊重してください。
例え、親子の間柄であったとしても
親は親、子は子、踏み込んで欲しくない
領域は誰にでもあります。
その領域に踏み込まないように
気を付けましょう。
《褒めるタイミングと場所》
多くの親御さんが子どもの成長や
長所を褒めていると思います。
通常、
褒められると誰もが喜ぶはずなのですが
思春期の子どもは素直に喜ばないどころか
憎まれ口を叩くことさえあります。
そんな時は褒めるタイミング
褒める場所を少し変えてみてください。
「〇〇先生が〇〇ってすごく褒めていたよ」
という風に間接的に褒めるのも効果があります。
また、子どもが尊敬している人や
一目置いている人の前で
敢えて褒めてみてください。
謙遜はいりません。
結果として親子間の絆が深まり
子どもが本音で会話をしてくれるようになるでしょう。
《子どもの限界》
我が子について親御さんは
どうしても期待してしまいます。
スモールステップということは理解していても
一つ小さなステップをクリアしたら
次のステップへと煽ってしまいがちです。
その理由は親心からなる
「早く自信を付けさせたい」のと
わが子がスモールステップで満足してしまい
その先に進まなくなることがもったいない
もしくは怖いという心理があると思います。
しかし、親御さんは子どもの
限界値を把握しておくべきでしょう。
一つのハードルを超えた子どもは
すでにギリギリの体力かもしれません。
それなのに
どんどん次のハードルを提示していくと
心が折れてしまう場合があります。
例えば、山登りの際、
じゅうぶん景色が綺麗なところまで登り
「海が見える!」「街がきれい!」
ほらお母さん見てみて!と我が子なりに
達成感を得ている時に
「頂上まで登らないとダメだよ」
と言われたらどうでしょうか?
お子さんもお母さんやお父さんのことが
大好きだから1回2回は聞き入れるでしょう。
そのうえで頂上まで登ったのに
「ここよりも富士山の頂上行こうよ」
と次々とハードルを上げられたら
どう思いますか?
親御さん側は子どもに期待してしまう分、
次へ次へとハードルを与えてしまうのです。
その結果として子どもとの信頼関係は
少しづつ崩れ、子どもは親御さんに対して
何も言わなくなるでしょう。
そうならないためにも、
課題設定は適切にし次のハードルも焦らず
子どもの状態を確認して
その子のペースで次の課題を
提示していきましょう。
ここまでの話をまとめれば
本当に強い心を持つ子とは
家族内で弱音を吐ける心を持つ子です。
そのためにはお母さんお父さんが
わが子の辛い心を無償の愛で受け止める
環境づくりが絶対条件です。
すなわち強い心を育てる方法とは
子どもが気軽に弱音を吐けるような
親子関係を作っていくこと。
昭和や平成とは違い、
膨大な情報があふれる今の時代を
生きる子供たちにとって
このような“安心できる親子関係”
は本当に必要となっています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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