心理士カウンセラーのブログ
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【子どもが輝く場所はここにある!WISC-Ⅴ検査の結果から逆算する進学戦略】
2025.05.26
お子さんも中3になり
少しずつ進路のことを考えていく
必要が出てきたのではないでしょうか。
もしかしたら、進路よりも
「うちの子、学校の勉強にはなかなか馴染めないみたい…」
「得意なこと、興味のあることはすごく集中するのに…」
「将来、どんな道に進んだら、この子の才能を活かせるんだろう?」
と、こんな風に感じている保護者の方も
いらっしゃるかもしれません。
通信制高校は画一的な教育ではなく、
お子さんそれぞれの「得意」を伸ばし、
「好き」を深めることで、
自信を持って未来に進んでいけるようサポートしています。
ここでは、お子さんの個性理解の一助となる
WISC-Ⅴ(ウィスクファイブ)検査の結果を
どのように進路選択に活かしていくか、という視点から、
通信制高校という選択肢についてお話したいと思います。

《WISC-Ⅴ検査とは?お子さんの「得意」と「苦手」を知る羅針盤》
WISC-Ⅴ(ウィスクファイブ)検査は、
5歳から16歳11ヶ月のお子さんを対象とした、
包括的な知能検査です。
単にIQ(知能指数)を測るだけでなく、
5つの主要な指標と、それらを補完する複数の副指標から、
お子さんの認知的な特性を多角的に捉えることができます。
《5つの主要な指標》
言語理解指標(VCI): 言葉による理解力や表現力、知識などを測ります。
「言葉で考える力」と言えるでしょう。
視空間指標(VSI): 図形や絵などの視覚的な情報を理解し、操作する力を測ります。
「見て考える力」です。
流動性推論指標(FRI): 新しい問題や状況に対して、論理的に考え、解決する力を測ります。
「新しいことを考える力」と言えます。
ワーキングメモリー指標(WMI): 情報を一時的に保持し、処理する能力を測ります。
「記憶しながら処理する力」です。
処理速度指標(PSI): 提示された情報を素早く正確に処理する力を測ります。
「素早く正確に処理する力」です。
これらの指標を見ることで、
お子さんがどのような認知的な強みや弱みを持っているのか、
より深く理解することができます。

《WISC-Ⅴの結果が示す「得意」を活かす進路戦略》
WISC-Ⅴ(ウィスクファイブ)検査の結果は、
お子さんの進路を考える上で
非常に有益な情報を提供してくれます。
それぞれの指標の高い・低い傾向から、
どのような学習スタイルや環境が合っているのか、
どのような分野に興味を持ちやすいのかが見えてくることがあるのです。
●言語理解(VCI)が高いお子さん
言葉で考えたり、表現したりすることが得意な傾向があります。
得意なこと: 文章を読むこと、書くこと、議論すること、説明することなど
興味を持ちやすい分野: 文学、歴史、哲学、法律、教育、ジャーナリズムなど
通信制高校での学び方: レポート作成、ディスカッション、オンライン授業など
を通して、知的好奇心を満たし、表現力を磨くことができます。
●視空間指標(VSI)が高いお子さん
図形や空間的な情報を捉えることが得意な傾向があります。
得意なこと: 図形を扱うこと、絵を描くこと、空間認識、パズルなど
興味を持ちやすい分野: 美術、デザイン、建築、工学、映像制作、ゲーム開発など
通信制高校での学び方: オンラインでのデザインソフトの活用、映像編集、プログラミングなど、
視覚的な能力を活かせる学習が可能です。
●流動性推論指標(FRI)が高いお子さん
新しい問題に対して、柔軟な発想で論理的に考えることが得意な傾向があります。
得意なこと: 問題解決、論理的思考、抽象的な概念の理解など
興味を持ちやすい分野: 数学、科学、情報科学、プログラミング、戦略ゲームなど
通信制高校での学び方: オンラインでのプログラミング学習、課題解決型の学習などを通して、
論理的な思考力を伸ばすことができます。
●ワーキングメモリー指標(WMI)が高いお子さん
情報を一時的に記憶し、それを操作しながら考えることが得意な傾向があります。
得意なこと: 暗記、計算、指示を理解して実行することなど
学習スタイル: コツコツと努力することで、学力を着実に伸ばしていくタイプかもしれません。
通信制高校での学び方: 自分のペースで繰り返し学習できるため、得意な記憶力を活かしながら、
理解を深めることができます。
●処理速度(PSI)が高いお子さん
情報を素早く正確に処理することが得意な傾向があります。
得意なこと: 反射的な作業、時間制限のある課題など
学習スタイル: 効率的に学習を進めることができるため、スキマ時間を有効活用できるかもしれません。
通信制高校での学び方: オンライン教材を活用することで、自分のペースで効率的に学習を
進めることができます。
もちろん、これらの傾向はあくまでも目安です。
お子さん一人ひとりの個性は複雑であり、
WISC-Ⅴ(ウィスクファイブ)検査の結果だけで
全てが決まるわけではありません。
しかし、お子さんの「得意」の傾向を知ることで、
より適した学習環境や興味を持ちやすい分野を
見つけるヒントになるはずです。
《WISC-Ⅴの結果から「苦手」を理解し、サポートする視点》
WISC-Ⅴ(ウィスクファイブ)検査の結果は、
お子さんの苦手な部分を知る上でも重要です。
苦手な部分を無理に克服させるのではなく、
得意な部分を活かしながら、
苦手な部分をサポートしていくという視点が大切になります。
例えば、ワーキングメモリー指標が低いお子さんであれば、
一度に多くの情報を提示するのではなく、
複数のステップに分けて説明したり、
メモを取ることを推奨したりするなどの工夫が考えられます。
処理速度の指標が低いお子さんであれば、
時間制限を緩やかにしたり、
丁寧に考える時間を与えたりすることが重要かもしれません。
通信制高校では、個別指導やオンライン教材の活用など、
一人ひとりの学習ペースや特性に合わせた
サポート体制を整えています。
苦手な部分も、周りのサポートを受けながら、
少しずつ克服していくことができる環境です。

《通信制高校という選択肢:お子さんの個性を尊重し、才能を伸ばす場所》
通信制高校は、全日制高校のように
毎日学校に通う必要がないため、
時間や場所にとらわれずに学習を進めることができます。
この柔軟性が、お子さん一人ひとりの
興味やペースに合わせた学びを可能にします。
●得意なことに時間をかけられる:
興味のある分野に多くの時間を費やし、
才能を伸ばすことができます。
例えば、プログラミングが得意な生徒は、
オンラインで専門的な学習を進めたり、
自分でアプリ開発に挑戦したりすることも可能です。
●自分のペースで学習できる:
体調や集中力に合わせて学習時間を調整できるため、
無理なく学習を続けることができます。
●多様な学び方ができる:
オンライン授業、レポート作成、スクーリング(面接指導)など、
様々な学習方法を組み合わせることで、
自分に合った学び方を見つけることができます。
●個性豊かな仲間との出会い:
様々な背景を持つ生徒が集まるため、多様な価値観に触れ、
新たな刺激を受けることができます。
このようにWISC-Ⅴ(ウィスクファイブ)検査の結果を踏まえ、
「うちの子には、全日制高校よりも通信制高校の方が合っているかもしれない」
と感じた保護者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。

《WISC-Ⅴの結果をどう活かすか》
松陰高等学校 高松校・丸亀校では
WISC-Ⅴ(ウィスクファイブ)検査の結果を、
お子さんの自己理解を深めるためのツールとして
活用することが重要だと考えています。
検査結果を一方的に伝えるのではなく、
「〇〇さんは、言葉で考えることが得意なんだね」
「図形を見るのが得意だから、絵を描くのが好きなのかな?」
といったように、お子さんと一緒に結果を振り返りながら、
自分の強みや特性に気づいてもらうことを大切にしています。
そして、その強みをどのように活かしていくか、
どのような環境が合っているのかを一緒に考え、
進路選択のサポートをさせていただきます。
通信制高校は、決して
「学校に馴染めなかった子のための受け皿」ではありません。
自分の興味や目標に向かって、
主体的に学びたいと考えるお子さんにとって、
最適な学びの場となり得ます。
《最後に…》
松陰高等学校 高松校・丸亀校では
WISC-Ⅴ(ウィスク5)検査や
WISC-Ⅳ(ウィスク4)検査の結果を元に
お子さんにとっての
ベストな教育環境や指導方針を組み立てています。
また、ご希望の方は、松陰高等学校 高松校・丸亀校でも
WISC-Ⅳ(ウィスク4)検査を実施しています。
どんな子どもでも
さまざまな特性があります。
その特性は
子どもを苦しめるだけではなく
使い方を変えれば
大きな武器になるのです。
WISC-Ⅳ(ウィスク4)検査をもっと活かしたい方は
いつでもお気軽にご連絡ください。
お待ちしております。
また、WISC-Ⅴ(ウィスク5)検査や
WISC-Ⅳ(ウィスク4)検査を
ご自身でとれるようになりたい先生は
WISC-Ⅴ(ウィスク5)検査のとり方や
WISC-Ⅳ(ウィスク4)検査のとり方も
お教えしています。
その場合もお気軽にお問い合せください。
では。。。
松陰高等学校 高松校・丸亀校
☎087-813-3781
✉info@kagawa-mirai.jp