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【WISC-Ⅳ検査の言語理解指標(VCI)を伸ばすために必要なこと】

2024.10.17

WISC-IV(ウィスク4)検査における

言語理解指標(Verbal Comprehension Index, VCI)は、

子どもの言語能力

特に言語的推論力語彙力

社会的知識の理解を評価します。

この指標は、以下の3つの下位検査で構成されており、

各能力を伸ばすためには家庭と学校の両方でサポートが必要です。

類似(Similarities)異なるものの共通点を抽象的に説明する力を評価する検査

単語(Vocabulary)語彙力や言葉の意味を理解し、説明する力を評価する検査

理解(Comprehension)社会的な規範や日常的な問題を論理的に理解し、説明する能力を測定する検査

それぞれの能力を伸ばすための

具体的な家庭と学校での活動について、

順を追って説明します。

《類似を伸ばすために家庭でおこなうこと、学校でおこなうこと》

類似は、異なる事物の共通点を見出す抽象的な思考力を問う下位検査です。

この能力を高めるには、

抽象的な考え方や論理的な比較を

日常的に意識させることが重要です。

『家庭でおこなうこと』

【日常の中で「共通点」を探す会話をする】

例えば、子どもに

「ごはんとパンってどういう関係?」

といった質問を日常的に投げかけ、

事物や概念の共通点を考えさせます。

「空気と水」

「朝と夜」

といったテーマでも構いません。

共通点を見つけるだけでなく、

その理由も説明させるよう促すことで、

論理的な考え方を養います。

【分類ゲームや連想ゲーム】

「動物」や「乗り物」といったテーマに基づいて、

関連するものを連想していくゲームを行います。

例えば、「犬」と「猫」は

「ペット」であること、

「飛行機」と「ヘリコプター」は

「空を飛ぶ乗り物」であることなど、

抽象的な分類や共通点を見つける練習を

日常的に取り入れます。

『学校でおこなうこと』

教科の中での類似点を探す活動

授業の中で、「歴史」と「地理」の共通点、

「算数」と「理科」の共通点など、

科目に関する共通点や

関係性を探すような課題を設けます。

また、国語の授業で

「登場人物の性格がどう似ているか」

を考えさせるなど、

共通点に注目する活動を積極的に取り入れます。

【グループディスカッションを活用】

グループディスカッションの場で、

異なる意見やアイデアの共通点を

見つけ出す訓練を行います。

たとえば、クラスメイトが持つ意見の共通点を探し、

それを言語化させる活動を通じて、

論理的思考力と類似点の抽出力を養います。

《単語を伸ばすために家庭でおこなうこと、学校でおこなうこと》

単語は、語彙力や言葉の意味を正確に理解し、

それを適切に説明する力を評価する検査です。

日常生活や授業を通じて、

新しい単語に触れ、

その使い方を深く理解することが重要です。

『家庭でおこなうこと』

読書を通じた語彙力の拡充

読書を習慣づけ、

さまざまなジャンルの本を読むことで、

自然に新しい語彙に触れる機会を増やします。

読み終えた本の中から

新しく学んだ単語を抜き出し、

意味を辞書で調べ、

実際にその単語を使って文章を作る練習をします。

フラッシュカードや語彙ゲーム

新しい単語を覚えるためのフラッシュカードや、

語彙力を鍛えるアプリ、

ボードゲームなどを利用して、

楽しみながら語彙を増やします。

例えば、「動物に関する言葉を

できるだけたくさん挙げてみよう」

といったゲームを家庭内で行うことも効果的です。

『学校でおこなうこと』

言葉の使い方を教える活動

国語の授業などで新しい単語を教え、

その言葉を使った文章を作る活動を定期的に行います。

たとえば、週ごとに「今週の言葉」をクラスで選び、

その単語を使った作文や口頭発表を行うことで、

言葉の使い方を深く学びます。

語彙力を増やすゲームやクイズ

語彙を増やすために、

言葉をテーマにしたクイズや

クロスワードパズルを授業に取り入れます。

これにより、楽しみながら

新しい単語を学ぶことができ、

単語の意味とその使い方を深く理解する機会を作ります。

《理解を伸ばすために家庭でおこなうこと、学校でおこなうこと》

理解は、社会的な規範や

日常的な問題に対する論理的な思考力や

常識的な知識を測定する下位検査です。

子どもが日常生活や社会的な状況について考え、

それを自分の言葉で説明する力を育むことが重要です。

『家庭でおこなうこと』

日常生活に関する話し合い

家庭内で、日常的な問題や社会的な状況について

話し合う時間を設けます。

たとえば、「どうして信号を守らなければならないのか」

「人々が列に並ぶ理由は何か」

といった日常的なテーマについて、

子どもが自分なりに考え、

それを説明させる練習をします。

ニュースや時事問題を一緒に話し合う

簡単なニュースや時事問題を家族で話し合い、

その背景や理由について考えさせます。

たとえば、「なぜ学校にルールがあるのか?」

といった質問を投げかけ、

社会的なルールや常識に対する理解を深めます。

『学校でおこなうこと』

社会的な問題に対するディスカッション

授業中に社会的な問題や日常生活のテーマについ

てディスカッションを行います。

たとえば、「どうして校則を守る必要があるのか」や

「クラスの中で協力が大切な理由」など、

日常的なルールや社会的な問題について考え、

それを論理的に説明させる活動を定期的に行います。

ロールプレイ

社会的な状況や問題に対する理解を深めるために、

ロールプレイを活用します。

たとえば、校内で起こり得る問題を

シナリオとして取り上げ、

生徒がその問題を解決するために

どう行動すべきかを話し合い、

実際に演じさせることで、

社会的状況に対する理解力を養います。

WISC-IV(ウィスク4)検査における

言語理解指標(VCI)の3つの下位検査である

「類似」「単語」「理解」の数値を伸ばすためには、

家庭と学校の両方で、

子どもが抽象的思考、語彙力、

社会的知識を実生活に結びつけて

学べる環境を整えることが大切です。

家庭では、日常的な会話やゲーム、

読書、ニュースなどを通じて

自然な形で言語能力を育む一方、

学校では、ディスカッションやプロジェクト型の学習を通じて、

実践的かつ論理的に考える力を養うことが有効です。

なお、松陰高等学校 高松校・丸亀校では

言語理解指標(VCI)の数値を伸ばし、

3年後の自立を目指して

充実した高校生活を送れるよう

サポートしています。

また、職員全員が、WISC-Ⅴ(ウィスク5)検査の

読み取りについて理解しているので

進学についてお悩みの方は是非、

松陰高等学校 高松校・丸亀校まで

お問い合わせください。

松陰高等学校 高松校・丸亀校では

WISC-Ⅳ検査やWISC-Ⅴ検査の読み取りについてのご相談を

いつでも受け付けております。

松陰高等学校に進学するしないは関係なしに

WISC検査についてお悩みの方は

気軽にご相談ください。

松陰高等学校 高松校・丸亀校では

子どもの居場所作りだけでなく

保護者の皆様の相談場所になるよう

いつでも相談に乗れる体制を作っています。

誰に何を相談して良いのか

なかなか分かりにくいこの時代。

子どものことだけでなく

さまざまなことをご相談ください。

また、松陰高等学校がどのような居場所なのか気になる方は

是非一度、松陰高等学校 高松校・丸亀校を

見学してみてくださいね。

《最後に…》

松陰高等学校 高松校・丸亀校では

WISC-Ⅴ(ウィスク5)検査や

WISC-Ⅳ(ウィスク4)検査の結果を元に

お子さんにとっての

ベストな教育環境や指導方針を組み立てています。

また、ご希望の方は、松陰高等学校 高松校・丸亀校でも

WISC-Ⅳ(ウィスク4)検査を実施しています。

どんな子どもでも

さまざまな特性があります。

その特性は

子どもを苦しめるだけではなく

使い方を変えれば

大きな武器になるのです。

WISC-Ⅳ(ウィスク4)検査をもっと活かしたい方は

いつでもお気軽にご連絡ください。

お待ちしております。

また、WISC-Ⅴ(ウィスク5)検査や

WISC-Ⅳ(ウィスク4)検査を

ご自身でとれるようになりたい先生は

WISC-Ⅴ(ウィスク5)検査のとり方や

WISC-Ⅳ(ウィスク4)検査のとり方も

お教えしています。

その場合もお気軽にお問い合せください。

では。。。

松陰高等学校 高松校・丸亀校

☎087-813-3781

✉info@kagawa-mirai.jp

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