心理士カウンセラーのブログ
Psychological counselor Weblog
【中学生の進路選択の新しい視点:通信制高校という選択肢】
2024.11.30
現在の日本の教育界には多くの変化が起きています。
文部科学省のデータによれば、
少子化が進行する中で、子どもの数は減少傾向にあるにもかかわらず、
高校の退学者数は依然として減少していません。
特に、さらには退学をしなかったとしても、退学希望者の多くが
通信制高校へ転校するということが増えています。
その結果、通信制高校の生徒数は現在、約30万人いてまだ増加し続けています。
このような背景を考慮すると、
最初から通信制高校を進学先として選択する方が、
結果的に子どもにとってよりストレスが少なく、
円滑な学習環境を維持する選択肢となることが考えられます。
ここでは、通信制高校の特徴とそのメリット、
進学の際の心構えについてお話しします。
《高校退学が減らない理由》
高校退学者の数が減らない背景には、多くの要因があります。
進学校の学業負担、
人間関係の問題、
生活リズムの乱れ、
家庭の事情など、
子どもが学校に通い続けることが困難になる理由は様々です。
進学校では学力についていけないというプレッシャーを感じたり、
周囲の期待に応えられないことが原因で、精神的に追い込まれる
ケースも少なくありません。
また、友人関係のトラブルやいじめ、学校の文化に馴染めない
などの理由で学校生活に困難を感じ、結果的に退学という選択
をする生徒もいます。
しかし、最近では「退学」という決断に至る前に、通信制高校へ
の転校を選ぶ子どもが増えています。
これは、通信制高校の柔軟な学習環境が、多様なニーズを持つ
生徒にとって適しているからです。
通信制高校では、
学ぶペースを自分で決められること、
柔軟な時間割があること、
学業以外の活動にも時間を充てられること
などが特徴です。
このような選択肢があるため、通学のストレスや学校生活の
負担から解放され、結果的に学業を続ける道を選ぶことができるのです。
《通信制高校という選択肢》
通信制高校は、従来の全日制高校とは異なり、
非常に自由度が高い学習形態を提供しています。
子どもは自分のペースで学習を進めることができ、学校に毎日通わなくても、
自宅やカフェ、時には海外からでも学習を進めることが可能です。
通信制高校は、従来の「授業を受ける」という形から解放され、
生徒一人ひとりのライフスタイルに合わせた学習環境を整えること
ができるのが大きな特徴です。
《通信制高校のメリット》
通信制高校のメリットはいくつかあります。
●柔軟な学習スケジュール
通信制高校では、生徒自身が自分のペースで学習を進められるため、
学業とその他の活動を両立しやすくなります。
スポーツや芸術活動、アルバイトなど、自分の興味や将来の目標に
合わせた生活を送りながら学ぶことが可能です。
これは、生徒が自分のライフスタイルに応じた学習計画を立てること
ができ、学業に対するプレッシャーを軽減し、自律的に成長できる環境
を提供します。
●ストレスの少ない環境
毎日学校に通わなくてもよいという点は、生徒にとって大きな安心材料です。
朝の通学ラッシュや学校での人間関係のトラブルから解放され、
リラックスした状態で学習に集中できます。
特に、対人関係のストレスに悩む生徒にとっては、
場合によっては、リモートで学べることは大きなメリットです。
学校でのいじめや友人関係の不安がないことで、
自己肯定感を高め、学習意欲を持続させやすくなります。
●多様な学びの機会
通信制高校では、単に教科書に沿った学びだけでなく、
プロジェクト学習や職業体験、
オンラインでの特別講座などを通して、
実践的な学びを深める機会が豊富にあります。
このような学びの機会を通して、
生徒は自分の将来の可能性を探り、
主体的に生きる力を養うことができます。
また、通信制高校のカリキュラムには
多くの選択肢が用意されており、
ITスキルの習得や将来の仕事に関連する学習、
創造的な活動に集中することができるため、
自分の特技を伸ばすことが可能です。
●多様な進路の可能性
通信制高校では、生徒が将来の進路を
柔軟に決めることができます。
大学進学を目指す生徒から、
専門学校や就職を目指す生徒まで、
幅広い進路に対応しています。
進学サポートやキャリアカウンセリングを通じて、
生徒の目標に合わせた支援を受けることができ、
自分に合った道を見つける手助けをしてくれます。
《退学する前に考えたいこと:通信制高校への進学》
多くの生徒が全日制高校への進学を目指しますが、
実際には全日制高校が全ての生徒にとって
最適な環境であるとは限りません。
特に、学業や人間関係にプレッシャーを感じやすい生徒にとっては、
通信制高校は、より適した学びの場となるかもしれません。
通信制高校への進学を最初から選ぶことの利点は、
まず第一に「自分に合ったペースで学べる」という点です。
全日制高校では授業の進度が決まっており、理解が追いつかない場合や、
逆に簡単すぎる場合でも、他の生徒に合わせなければならないことがあります。
一方で通信制高校では、
自分の得意分野を深めることも、不足している部分をじっくり学ぶこともできます。
さらに、通信制高校を最初から選ぶことで、退学や転校といった途中での進路変更による
ストレスや不安を軽減できます。
学校生活に適応できずに途中で辞めることは、子どもにとって大きな心理的負担となります。
そのため、最初から自分に合った学び方ができる通信制高校を選ぶことは、
より安定した学習環境を提供する選択肢となり得るのです。
また、通信制高校では、
子ども自身が学習に対する責任を持つため、自己管理能力や時間管理能力
を高めることができます。
これらのスキルは、将来社会に出た際に非常に役立つものです。
全日制高校では見逃されがちな「自分で計画を立て、行動する」という力を、
通信制高校では実践的に学ぶことができます。
《通信制高校を選ぶ生徒の声》
通信制高校に進学した生徒たちの声から、
彼らがどのような理由でこの選択肢を選んだのか、
そしてどのように感じているのかが見えてきます。
Kさん(18歳):
「中学校までは全日制高校を目指していましたが、
どうしても大勢の中で学ぶのが苦手でした。
通信制高校に進学してからは、
自分のペースで勉強ができるようになり、
ストレスが格段に減りました。
また、アルバイトをしながら学べるので、
社会に出る準備もできています。」
Mさん(17歳):
「友達関係がうまくいかず、
高校を退学することを考えました。
でも、通信制高校に転校することで、
もう一度学び直すことができました。
今では自分の得意な分野を活かして、
デザインの勉強を進めています。」
Yさん(19歳):
「通信制高校を選んで一番良かったのは、
自分のペースで大学受験の勉強ができることです。
通常の高校だと他の人のペースに合わせなければならず、
どうしても焦りが生じてしまいますが、
今は自分が本当に理解するまで勉強できるので安心感があります。」
これらの声からもわかるように、通信制高校は、
子どもの多様なニーズに応える
柔軟な学習環境を提供しています。
全日制高校に通うことが困難な場合でも、
学ぶことを諦めずに続けることができるのです。
少子化が進む中、高校の退学者数が
依然として減少していないことは、
教育現場にとって大きな課題です。
しかし、通信制高校という選択肢が増えたことで、
これまで退学を余儀なくされていた生徒たちが
新たな学びの場を見つけることが可能となっています。
さらには最初から通信制高校を選ぶことで、
全日制高校での不適応によるストレスや
途中での進路変更の不安を回避し、
子どもが自分のペースで学び続けることができます。
そのため、通信制高校を一つの有力な選択肢として
子どもが安心して学び続けられるように支援することが重要です。
子ども一人ひとりに合った進路を見つけるためには、
多様な学びの選択肢を理解し、
その中から最適なものを選ぶ手助けをすることが、
親の使命であると考えています。
通信制高校が提供する柔軟で個別対応が可能な学びの場は、
これからの社会においてますます重要な
役割を果たしていくことでしょう。
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