心理士カウンセラーのブログ

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【パニック障害がある子どもの対応法】

2024.05.07

10人に1人かかるといわれてるパニック障害。

高松校や丸亀校でも一部の生徒から

パニックに関する相談を受けることがあります。

 

私自身も10代後半から20代前半(1990年ごろ)

不定期にパニック発作を経験した一人ですので

この発作の辛さ、しんどさはわかります。

その当時はインターネットも普及しておらず

パニック障害と言う言葉もありませんでした。

自分がパニック発作になっているとはわからず

病院も行かずに落ち着くまでその場を動かず

深呼吸のみでやり過ごすだけ…

パニック障害という病名は最近になって

使用されるようになったものでそれまでは

「不安神経症」と呼ばれていました。

その後1990年後半に「パニック障害」という

用語が登場し社会に広く浸透しました。


一般的には胸痛、動悸、息切れ、めまいが起き

視野が狭くなり強い不安感が予期せず

繰り返し起こる衰弱性の不安障害です。


このようなパニック発作は

非常に不快であるだけでなく

本人にとって

次の発作を常に恐れて生活するほどの怖さ

「予期不安」があり、

将来の発作を避けるために

行動を大きく変えざるを得ない

つらさがあります。

なかでも発達障がいの人が

パニック発作を起こす比率は非常に高く、

発達障がいでない人の倍の発症率といわれています。

また、

鬱とパニック障害を併存している例も

非常に多くパニック障害が鬱の前駆症状と

して表れることもあります。

その場合、

パニック障害で病院にかかっているうちに、

徐々に鬱の症状が顕在化してくることも

しばしばみられています。

しかし今は医療が進歩しており

パニック発作に対する対処もたくさん

あるので治る病気でもあります。

とはいえ、

パニック障害の効果的な治療は

多面的で症状を管理し生活の質を改善するために

通常は、

心理療法、薬理学的戦略、生活習慣の調整を

組み合わせて行います。


今回は、

パニック障害に苦しむわが子を

効果的にサポートする方法について

詳しく説明します。


《パニック障害を理解する》

パニック障害がある我が子を

家族でサポートする最初のステップは、

パニック障害とは何かをしっかりと

理解することです。

そのためにパニック障害についての

事前知識があれば周囲もパニック発作を

認識することができ、

我が子の苦しい体験を

理解することができるようになるのです。


≪なぜパニック障害が起こるのか?≫

パニック障害は先天的な遺伝的な素因が

関与しているという報告が多くあります。

原因らしいものがないのに発作が起きたり

ストレスがきっかけになることもあります。

さらに特定の物質や状態がパニック発作を

誘発することもあります。

最も頻度が高い誘発物質はカフェインです。

その他に

睡眠不足や過労が重なり

パニック発作が誘発されることがあります。

直接的な発症のきっかけについては

「悪い条件が重なって」発症するというケース

が多いのも特徴です。

悪条件が重なる例として、

私の経験ですが

20代の時に混雑する日曜のディズニーランド

にあるホーンテッドマンションという

アトラクションで起きた一例を紹介します。

その頃の私は

比較的症状も落ち着いていましたが

前日の寝不足と過労、

そして2時間ぐらい並んだ疲れもあり

アトラクションに入りドアが

「バタンッ」

と閉まった途端、発作が出た経験があります。

さらにパニック発作の怖い所は

一緒に居る第三者が見ても(一概には言えませんが)

“いつもと変わらず普通”

に見える事もあります。

すなわち

“パニック状態”は発作をおこした本人の内面(もしくは脳内)

で起きている状態であるがゆえに

第三者が見た時、

一見“普通”に見えることもあります。

パニックの度合いもさまざまです。

パニックになる・ならない=ONかOFF

の2極ではなく、

ガスコンロでいう「つまみ」の様に

レベル1からレベル10まで

体調によってその症状はレベル1の発作もあれば

レベル5、レベル8…と様々です。


これらの兆候を認識することで

パニック発作が起こったときに

適切に対応する事ができます。


《パニック発作時のサポート》

我が子にパニック発作が発生した際は、

まずは、自分自身を落ち着かせましょう。



家族の冷静さがわが子をなだめるのに

大切となります。なぜならパニックは

伝染することがあるので、

周囲の人は落ち着いて対応することが

大切なのです。


そして、

その子どものそばにいて、

まずは安全を確認しましょう。

その上で、親がそばにいることが伝われば

呼吸が浅くなるケースも多いので

大きく深呼吸させ

パニック発作はいずれ治まることを

わが子に伝えましょう。

さらには、

わが子が感じているの恐怖を

否定することは避け、その代わりに

我が子の感情が現実的でとてもつらく

しんどい事であることを認めてあげてください。

その際、パニックが発生している

わが子には支えとなる、

なだめるような言葉を使いましょう。


その言葉とは

「あなたなら絶対に乗り越えられる」

「私はあなたのためにここにいる」

「すぐに過ぎ去るから5分頑張ろう」

こういったフレーズは子どもを

落ち着かせることにつながります。

ゆっくりと深呼吸をするように

優しく声を掛けましょう。

深呼吸は過呼吸を抑えパニック発作

のつらさや激しさを

軽減するのに役立ちます。


呼吸のペースを合わせるために、

子どもと一緒に呼吸をするのも効果的でしょう。


《パニック障害の治療について》

パニック発作がどうしても耐え難い時や

日常生活に支障がある場合は専門医に

かかりましょう。


専門医であれば

不安を下げる薬を処方して

子どもを精神的に楽にすることができます。

さらには、

認知行動療法やカウンセリングなどを通じて

子どもの思考を変えることができ

結果として、

パニック発作を抑えることが

できるようになるのです。

また、家族のサポートによって

パニック発作を未然に防ぐことも可能です。

そのために家族療法や

ピアサポートの方法を

家族全員で学ぶことも良いでしょう。


《パニック発作の発生を抑えることで…》

パニック障害によるパニック発作は、

健康的なライフスタイルで

発生を軽減させることが可能です。

それは、

定期的な運動、健康的な食事、十分な睡眠、

自然の中での活動…

そして、

お友だちと一緒にたくさん笑うことなどが

あげられるでしょう。

日中、なかなか動けなくても

夜な夜なゲームをやり続けることは

避けた方が良いでしょう。


なお、松陰高等学校 高松校・丸亀校には

パニック障害の治療中の子どもに対して

柔軟に対応し、高校卒業まで導いています。


パニック障害が原因で

高校進学を迷っている方は是非、

松陰高等学校 高松校・丸亀校まで

お問い合わせください。



松陰高等学校 高松校・丸亀校では

WISC-Ⅳ検査やWISC-Ⅴ検査の読み取りについてのご相談を

いつでも受け付けております。

松陰高等学校に進学するしないは関係なしに

WISC検査についてお悩みの方は

気軽にご相談ください。




松陰高等学校 高松校・丸亀校では

子どもの居場所作りだけでなく

保護者の皆様の相談場所になるよう

いつでも相談に乗れる体制を作っています。

誰に何を相談して良いのか

なかなか分かりにくいこの時代。


子どものことだけでなく

さまざまなことをご相談ください。


また、

松陰高等学校がどのような居場所なのか気になる方は

是非一度、松陰高等学校 高松校・丸亀校を

見学してみてくださいね。


《最後に…》

松陰高等学校 高松校・丸亀校では

WISC-Ⅴ(ウィスク5)検査や

WISC-Ⅳ(ウィスク4)検査の結果を元に

お子さんにとっての

ベストな教育環境や指導方針を組み立てています。


また、ご希望の方は、松陰高等学校 高松校・丸亀校でも

WISC-Ⅳ(ウィスク4)検査を実施しています。


どんな子どもでも

さまざまな特性があります。

その特性は

子どもを苦しめるだけではなく

使い方を変えれば

大きな武器になるのです。

WISC-Ⅳ(ウィスク4)検査をもっと活かしたい方は

いつでもお気軽にご連絡ください。

お待ちしております。


また、WISC-Ⅴ(ウィスク5)検査や

WISC-Ⅳ(ウィスク4)検査を

ご自身でとれるようになりたい先生は

WISC-Ⅴ(ウィスク5)検査のとり方や

WISC-Ⅳ(ウィスク4)検査のとり方も

お教えしています。


その場合もお気軽にお問い合せください。

では。。。


松陰高等学校 高松校・丸亀校
☎087-813-3781
info@kagawa-mirai.jp

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