心理士カウンセラーのブログ
Psychological counselor Weblog
【普通の高校に進学して、普通に卒業するってどういうこと?】
2022.04.14
4月に入り、新年度となりました。
進学した方、進級した方、
それぞれが新しい環境に身を置いて
日々、目標に挑戦していると思います。
さて、
その新しい環境に子どもが
身を置く際、
我が子に対して
「普通の高校に進学して欲しい」
「普通に卒業して欲しい」と、
言う親御さんがいました。
今回は、その
「普通の高校に進学」
「普通に卒業」
についてご説明いたします。
【普通の高校って何?】
さて、早速、本題です。
「普通の高校」って、何なのでしょうか。
まずは、「普通」ということばの
意味を考えます。
辞書的に「普通」とは
「いつでも、どこにでもあるような、ありふれたものであること。」
「他と異なる性質を“持ってい”ないさま。」となります。
そして、その「普通」の反対、対義語として
あるものが「特別」になります。
そう考えると
どこにでもありふれているものが「普通」だと言えそうです。
それでは、高校における
「普通」とはどういうことなのでしょうか。
【高校の種類は全部で3つ】
さて、ここで高校の種類について
考えていきましょう。
高校の種類は、大別して3つになります。
その3つとは
・全日制高校
・通信制高校
・定時制高校
になります。
では、高校生全体からみた
生徒人数の割合はどうなのでしょうか。
・全日制高校▶全体の91.7%
・通信制高校▶全体の5.9%
・定時制高校▶全体の2.4%
※文部科学省のデータから抜粋
こうやって数字で見てみると
全日制高校に進学している生徒は
高校生全体の9割です。
親御さんのいう「普通」とは
多くの生徒が通う「全日制高校」を指している
ということにも納得がいきます。
【入学できたから「卒業できる」の大きな勘違い】
ご存知のように「高校」は
「義務教育」ではありません。
そのため入学できたからといって
卒業できる保障はでないのです。
では、なぜ、入学試験があるのでしょうか。
入学試験に合格できないと
その高校の授業のレベルについていくことが
困難だから、ということが挙げられます。
多くの子どもは
楽して高校に合格したいと考えます。
親も子どもも、出来れば
推薦で高校に入学してほしい
という声も少なくありません。
しかし、その結果として
授業についていける「学力」がないのにも関わらず
高校に入学してしまうことが多々あるのです。
そして、その結果、単位を落とし
「留年」すなわち原級留置してしまうことも珍しくありません。
特に最近の子は、留年を望みません。
そのため留年が決定した多くの子どもは
通信制高校に転校します。
正直なところ、転校した高校で
1からやり直すことになった子どもは
最初から通信制高校に入学している状態よりも
大変な状況になることが多いとも言えます。
【通信制高校の卒業って、将来的に不利になるの?】
通信制高校を卒業すると進路決定の際、就職の際に
不利になると思っている方がいます。
そこで、質問です。
皆さんは、「履歴書」を書いたことがありますか?
ほぼ全ての大人の方は
履歴書を書いたことがあると思います。
では、履歴書の学歴に
■全日制〇〇高校 卒業 とか
■通信制〇〇高校 卒業 とかを
記載しましたか?
私は、していません。
きっと多くの方も
全日制とか通信制とかを
記載はしていないと思います。
では、履歴書にどう記載しているのか。
一般的には
■〇〇県立〇〇高校 とか
■私立〇〇高校 とかの記載でしょう。
常識ですが高校は、全日制だろうが
定時制だろうが、通信制だろうが
どの課程であろうが同じ高校なのです。
同じ高校卒業資格なのです。
そのため通信制高校を卒業すると
将来、不利になるということは全くありません。
【高校生活に大事なことって何?】
では、子ども達は
高校生活で何を学ぶべきなのでしょうか?
どんな高校生活が
その子にとって有意義になるのでしょうか。
それは、その子どもの課題によって異なります。
今の子ども達は、結構な割合で「自己肯定感」が
ひと昔前より低いという結果が出ています。
常に上の子どもを見ているのか、
もしくは、自身の目標が高いのか、
親の期待が高いのか、
それと自分を比べてしまい
必要以上に「自己肯定感」が下がっています。
特にインターネットが普及し
比較材料となる対象や情報だけが
増える一方の世になっています。
高校卒業後、社会に出たら
新しいことだらけです。
今まで学校で培ってきたことが
全く役に立たないことがあるかもしれません。
それでも自身は出来るという
自信をもって、
仕事に取り組む必要があるでしょう。
根拠なんて、なくて良いのです。
根拠がなくても
自分なら、やればできる
という自信です。
その自信は「自己肯定感」から
生まれます。
小学校、中学校で自己肯定感を上げることが
できなかった子どもは
高校生活で自己肯定感を上げていく必要があります。
お子さんにとって
「自己肯定感」を上げることが出来る高校は
どんな高校ですか。
自分に自信を失くしている子どもは
どうすれば自分に自信を持てるようになりますか。
その自信を取り戻す作業は
高校生活が最後のチャンスになります。
なぜなら、高校卒業後は
大学だろうが、専門学校だろうが、就職だろうが
今までのように庇ってくれません。
みんな、自分のことで
一杯いっぱいになってしまうからです。
だから、自己肯定感が高くない自覚がある
子どもは「高校生活を最後のチャンス」と
捉え、再度、自信を構築し
自己肯定感を高めていく必要があるのです。
子どもの進路を検討している親御さんは
是非、子どもの「自己肯定感」に注目してみてくださいね。
なお、松陰高等学校 高松校・丸亀校は
子どもの「自信」を育て
「自己肯定感」を増大させるカリキュラムを
日々、実践しています。
どんなことを実践しているのか、
興味がある方は
是非、一度、見学にいらしてくださいね。
入学するしないは、関係ありません。
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