松陰ブログ

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学生時代の旅先でのこと

2025.10.16

こんにちは、志宇知です。

最近は秋らしく、いくぶん過ごしやすくなってきましたね。 

秋は食欲、読書などいろいろありますが、

私は「行楽」が秋にはぴったりあてはまるように思います。

30年近く前の学生時代、私は気候が穏やかな秋から冬にかけて

一人で旅行をすることを楽しみにしていました。 

今のようにスマホなどありません。

事前にガイドブックを読み漁り、現地へ向かうのですが、

方向音痴の私はガイドブック片手でも道に迷うことなどしょっちゅうでした。

ある県の駅前のバス停で、乗り場を探して少し戸惑っていたときのことです。

地元の年配の女性が、「どこへ行くの?」と声をかけてくれました。

「九度山です」

と行き先を告げると、

「ああ、それならこっちのバスよ」

と笑顔で案内してくれます。

お礼を言いつつ、そのまま待ち時間のあいだ、天気の話やおすすめの観光地の話に花が咲きました。

ほんの数分の会話なのに、心が少し温かくなる。

旅先ではそんな瞬間が、何度かあります。 

知らない土地で、知らない人と、たわいもない話を交わす。

それだけで、その場所がぐっと身近に感じられるのです。

行く先々で出会う人との会話が、旅を特別なものにしてくれるのではと思いました。 

それは今の仕事にもかかわってくることです。

人との会話は、旅に限らず生きていく上で大切なものだと思います。

言葉を交わすことで、自分の世界が少し広がり、相手の人生に少し触れて共感・理解していく。

そんな瞬間が積み重なって、日々が豊かになっていくのだと思います。

言葉を交わすことで、お互いの思いや考えが伝わります。

ふたりで同じ景色を見ていても、

話してみるとそれぞれの見え方が違っていることに気づいたり、

同じことでも伝え方が違っていたりとても面白いです。 

どんな場所でも、どんな相手でも、

会話を通して相手と理解し合おうとする気持ちこそが大切なのだと、

昔の写真を見ながら改めて思いました。

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