松陰ブログ

SHO-IN Weblog

子どもが世界を好きになる居場所空間

2025.12.06

みなさんこんにちは、猪熊です。

今回は中学校にうまく馴染めなかった生徒さんに向けて先生の独り言を書こうと思います。

松陰高校には、そっと心をほどく“あたたかな部屋”があります。

それが 「居場所空間」

これは「今の生徒にはこの場所が必要だ」と強く願い、

全職員また在校生で作り上げている学びの空間です。

高校に行けるだろうか。

また傷ついてしまわないだろうか。

その不安は、お子さまの弱さではありません。

学校へ向かおうと靴を履いても、玄関で心が止まってしまう日。

中学時代、「行きたいのに、行けない」

その苦しさを私たち職員は何度も相談を受けてきました。

教室に入れずに涙をこぼす子。

他人に合わせることが怖くなってしまった子。

誰にも言えない孤独を抱え、胸の奥で助けを求めていた子。

子どもは、心が安心できる場所を手にしたとき、驚くほどの力で、再び歩き始める。

その確信から生まれたのが、松陰高校の「居場所空間」と「さまざまな体験活動」です。

がんばらなくていい空気は実は人をそっと前へ押す。いちばん変わりたいと願っているのは「子供自身」

居場所空間には、静かでやわらかい時間が流れています。

・友だちと少し笑い合う子

・お気に入りの動画で心をほぐす子

・PCに触れながら小さな興味を拾い上げる子

・誰にも急かされず読書に没頭する子

“ここにいていい”という空気が、すべてを包み込みます。

教育心理学では、安心できる環境が自己肯定感の回復につながり、

その後の学びへの意欲に大きく影響することが証明されています。

 「今日は授業に出られない」という一言さえ、勇気

登校したけれど、教室に入る勇気が出ない日。

そんな日があっても、松陰高校は責めません。

むしろ“来られたこと”そのものが輝く一歩だと受け止めます。

松陰高校の先生は久しぶりに学校に姿を見せた子どもの震える肩を

何度そっと見守ったか数えきれません。

「大丈夫だよ。今日はここにいるだけでいい。」

その想いは、今も変わりません。

松陰高校では、居場所空間で過ごすだけの日も大切にしています。

その一日が、子どもを必ず前へ前へ、そして未来から社会、自立へと導きます。

別室登校ではなく、子どもが「支援されている側」として扱われるのではなく、

“ありのままの自分”で自然にいられる場所が松陰高校にはあります。

だからこそ、居場所空間は高校の日常の中にそっと溶け込むように設計されています。

押しつけられない自由。

見守られる安心。

踏み出したくなったときに伸ばせる手。

そのすべてが、ここにはあります。

あなたのお子さまの心が、ふっと軽くなる瞬間が訪れる

もし、保護者の皆さまが

「うちの子はまた笑えるだろうか」

「もう一度、学校を好きになれるだろうか」

と不安を抱えていたら…

「大丈夫です。子どもは必ず、もう一度歩き出せます。」

そしてその“最初の一歩”をそっと支えるために生まれたのが、松陰高校の居場所空間です。

どうか、一度だけこの空間をのぞいてみてください。

お子さまの未来が、もう一度静かに動き出す瞬間に

立ち会っていただけるはずです。

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